デジタル遺品とは、故人が生前に使用していたスマートフォン、パソコン、クラウドサービスなどに保存されているデータやアカウントを指します。これらは適切に整理することで大切な思い出を守り、問題を未然に防ぐことができます。本記事では、デジタル遺品を整理する手順を解説します。
一口にデジタル遺品と言っても、写真、動画、SNSアカウント、オンラインストレージ内のデータ、さらにはインターネットバンキングやサブスクリプション契約情報など、その内容は多岐にわたります。これらを放置するとトラブルの原因となることもあり注意が必要です。
デジタル遺品を整理するために、まずは、故人が使用していたデバイスやサービスをリストアップしましょう。スマートフォンやパソコン、タブレットなどの物理的なデバイスに加え、SNSやメールアカウント、クラウドストレージなどのオンラインサービスも含めて確認します。
次に、整理するデータの優先順位を決めます。個人的な写真や動画は優先的にバックアップを取り、削除しても問題のないデータやアカウントは整理対象として選びます。例えば、思い出の写真や動画は大切な遺産となるため、外付けハードディスクやクラウドサービスに保存しておくと良いでしょう。一方で、利用していなかったサブスクリプションサービスのアカウントは早めに解約することを検討してください。
最後に、不要なアカウントの解約や削除を進めます。これには、各サービスの利用規約を確認し、解約手続きを行う必要があります。手続きの際には、死亡診断書や故人との関係を証明する書類が求められる場合もあるため、事前に準備しておきましょう。
また、SNSアカウントについては、アカウントをメモリアル化する選択肢もあります。例えば、Facebookでは故人のアカウントを記念アカウントに変更することで、亡くなった後も大切な思い出を家族や友人が振り返ることができます。
整理の際に注意すべきポイントもあります。故人の個人情報が第三者に悪用されないよう、パスワードやアカウント情報の管理には十分注意してください。信頼できる業者に依頼する場合も、業者選びには慎重を期しましょう。また、特定のデータや契約内容については、法律上の制約がある場合があります。必要に応じて弁護士や専門家に相談することをおすすめします。また、故人のデータをどのように扱うかについては、家族間で事前に話し合い、トラブルを避けるようにしてください。
本記事では、デジタル遺品整理について手順を解説しました。紹介したプロセスを丁寧に進めることで、大切な思い出を守り、トラブルを未然に防ぐことができます。